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2025(令和7)年「やすらぎ修行会」プチ法話 第174回

 第174回「やすらぎ修行会」プチ法話 2025/11/21   現在、小・中学校では外国人ルーツの子が各クラス7,8人はいるそうです。国と国との垣根が低くなり、多くの人が国を跨いで行き交うようになった現況を考えると当然のことなのでしょう。   中国ルーツの子の半生についてお話しを伺いました。   小学校のとき、学校では「中国人」とからかわれたそう。給食にはゴミが入れられ喧嘩をしたことも。でも新たに中国からやってきた生徒の通訳をしてほしいと校長先生から頼まれ活躍したことにより、周囲の信頼を得て、いじめもなくなったとのこと。本人も役に立ったという自信を得ました。   中学生のとき、上履きに水が入れられたりと、何人もの生徒から根強いからかいを受け、怒り爆発、棒で殴ってしまいました。「暴力は悪い。謝りに行こう」という母に対し、「向こうが悪いのにどうして…」と反発。そんな時、母親の日本語が十全ではないことも飲み込み、担任の先生が一緒に謝罪行脚に同道してくれたとのこと。とても不安なとき、本当に心強く思ったことでしょう。   大学生のとき、教員との関係をうまく築けず、必修単位を落としてしまいます。「もう退学しよう」と自暴自棄に。そんな時、普段から話を聞いてくれた図書館司書の方々になだめられ説得され一年休学することに。冷静になった彼は無事大学を卒業し、学びを生かした会社に就職できたとのこと。   習慣も価値感も言葉も異なる世界で生きていかねばならない方々と共に生きて行くには?校長先生も、担任の先生も、図書館司書の方も、困っている時にそっと心を寄せて言葉を掛けた。「さりげない優しさ」ゆえ素直に受け入れることができたのでしょう。良き出会いは人生の宝物ですね。