2025(令和7)年「やすらぎ修行会」プチ法話 第172回

 第172回「やすらぎ修行会」プチ法話 2025/9/21

 群馬県の桐生市に、月に一度2時間のみ営業という「冥土喫茶」が誕生しました。といっても「メイド」には「冥土」の字が当てられます。冥土(メイド)さんの応募資格は、65歳以上で「喪え喪えキュン」ができることだそう。ちなみに「もえ」には「喪え」の字を当てます。

 お店入口にある、模造紙に青のビニール紐を何本も敷きつめた「三途リバー」を越えると、フリフリエプロンとカチューシャを付けた冥土さんがお出迎え。「川を渡るときに足を滑らせると地獄に落ちてしまいますので気をつけてくださいね」と優しくアドバイス。冥土さんの胸には「ネネ」「デコ」「あんず」などの名札が。「これは何ですか」と尋ねらると、「戒名です」と答えるメイドさんもいるとか。

 メニューは「冥土弁当」。地元産のお米を使用したおにぎりと、味噌汁、煮しめ、ドリンクバーがついて800円。体に良い食事で寿命が延びそうです。ドリンクバーには「血の池ジュース」と名付けられた「しそジュース」も。お水は「お清めの水」をと呼ぶそう。細部まで造り込まれていますね。

 いよいよ配膳の時に、冥土さんが、手をハート形に丸めて「喪え喪え、キュン。おいしくなあれ」とおまじない。冥土さんもお客さんも、明るく楽しそうです。

 役割が与えられ、居場所が出来て別人のように明るくなったという冥土さんがたくさんいるそう。私は、互いにアイデアを出し合い、もっと面白く「改良」されていくのが体感できることが元気の源なのではないかと思います。「躍動していると感じ」を得ることが瑞々しい心を育むのでしょう。一度訪問したいですね。

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